2010年10月に市が行う検診で乳がんとわかり、すぐに色々な検査を受け、クリスマスに手術、年末年始は病院ですごすこととなりました。
子供達は男の子ばかり3人で、当時まだ2才、5才、8才と幼かったのですが、退院後に私から話しをしました。

言葉は子供が理解できるように噛み砕きましたが、基本的には事実をそのまま伝えました。
特に長男はもう色々とわかる年頃で、ちょうど同じ時期に祖父も癌になっていたので癌というものをただ怖がるのではなく、正しく理解してほしいと思ったからです。
「ガンという病気は怖いものだけれど、人それぞれで、今回お母さんは早くに見つかって、ぜーんぶ取ってもらったからもう大丈夫!!」と言いました。

そして、もう一つ、、、抗がん剤治療についても「悪いガンがまた出てこないように予防のために治療するんだよ。」「そのためにはいい細胞も一緒にやっつけられちゃうから髪の毛もぬけちゃうけど、これは少ししたらまたちゃんと生えてくるからね。」というと、なんとなくわかったようで「なんや、また生えてくるんやったらええやん!!」と言ってました。そして、実際に髪が抜け始めてウイッグをつけている時も、私自身「はげつるぴん」を自虐ネタにしていましたし、子供達もカツラ、カツラ〜と喜んでかぶってました。男の子ですから、扱いも荒くカツラを投げ合っている時もありました、、、。

髪が抜けることと、片方の乳首がない事、、、この2つは見た目でわかることですので、子供達がびっくりしてしまうんじゃないかと正直心配でした。
が、私の心配はどこへやら、、、子供達はそれまでとなんら変わることがありませんでした。
それどころか、私の頭をなでてきたり、「一休さ〜ん」とからかってきたり、、、。

私の場合は子供達がまだ幼く、ましてや男の子ですのであまり繊細でなかったことがよかったのかもしれません。また、関西人の何でも笑いにしてしまう、、、そんな気質に救われたような気がします。

今はホルモン剤を飲んでいます。
長男も反抗期に入ってきました。
普段病気の話しはほとんどしませんが、昨年、祖父が無くなった時やテレビでガンについての特集を見た時などは、子供が不安になるのではないかと思い「お母さんは大丈夫なんだ」「そのために抗がん剤の治療もしたし、今も薬を飲んでいるんだよ」と話しています。そして、もしかするとまたなるかもしれない、、、という事も伝えています。ただ、病院に通っているから、きっと早くに発見できるし、医療もどんどん進んでいるから、その時はその時の一番いい方法で治すからね。と言うと「そやな」と納得するようで、、、

いろんなケースがあり、お子さんもそれぞれなので一概には言えませんが、とにかく私は子供だからといってごまかしたりはせず、正しく理解できるように話しています。きっとそのほうが安心するのではないかと思っています。

私の病気のことをきっかけに、自分のまわりで病気の人がいたときに偏見を持たないこと、また自分が病気になった時もきちんと受けとめるということ、ただへこむのではなく、目の前のやるべきことをやっていくということ、、、そんなことを学んで欲しいと思っています。