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手術の結果は明細胞線がんという予後不良のやっかいなもの。
診断は今までの内膜症と数回の手術などのため腹部に相当の癒着があったため1-c。 明細胞線がんはあまり抗がん剤の効きが良くないというのが現状らしいのですが、基本的に転移なしで、手術中の摘出段階でほとんど顕微鏡レベルの細胞が散った可能性もあるので、この段階でがん細胞をたたいておくのは有効、と言う事で治療を薦められました。かかる時間は半年、やりたくない(40代後半での半年を無駄にしたくない、もともと効きにくいがんであり効くかどうかもまだ分からない段階であるからなど)が、年齢を考えたら(40代なら平均余命を考えてもということなのだが)やる方が良いと言う事で、色々旦那とも話をし、先生から説得もされ抗がん剤治療をすることにしました。

私の場合、3週のサイクルで6回の抗がん剤治療となりました。
使ったのはパクリタキセルとカルボプラチンの2種類。1週入院で点滴による投薬、2週間自宅療養という形でした。私の場合は、血管が細いので、毎回点滴針を刺すのに難渋し、すこしでも痛みがあると必ず刺し換えとなるため、腕は痣だらけになっていました。とにかく漏れる事が一番抗がん剤治療の場合良くないということで(漏れたところの健康な細胞を壊してしまうので)慎重になっていたようです。

副作用は、御多分にもれずの頭髪は殆ど抜けましたし、足首、膝、指にひどい関節痛が出ました。特に足首はひどい痛みとなり、歩くのも難渋するほどの痛みでした。ただ、投薬時に吐き気止めなどの薬を投与されましたので、吐き気に悩まされることはありませんでした。

副作用の中で、かなりの人が起きるという白血球の減少もありました。サイクルが3週間ということもありましたが、次の投薬までに白血球が戻らない、ということが何回かあり、白血球を増やす薬の注射を3日間通った場合や、1週間治療を延ばした等々ありました。

そして、全摘手術ですので、人より早くの更年期障害もあります。症状としてはほてりや発汗というところです。これに関しては漢方を飲み続けて体が慣れてもらうしかないということで2年以上、なかなか慣れないようです。そして骨粗鬆症も別に通っていた整形外科で検査したところかなり症状がでていたので、こちらで別途治療をしております。

無事に治療6回は終了し(途中で薬の量を減らす事はしましたが)、血液検査の結果で白血球が大体戻るでしょう、という頃(最後の治療からほぼひと月後)には手術前と同じようにジムに通い始め、それからすぐに仕事も短時間勤務ですが再開いたしました。

今も毎月必ず血液検査と診察、エコーやCT撮影などを行っております。私の場合、手術前でも血液検査の腫瘍マーカーの値は上がらなかったので、今現在の担当の先生は、血液検査で問題なくても発症をしているので必ず毎月(2015年までですが、以降はたしか2か月に1回、以降どんどん間隔があいてきますが)診察を受けに来てください、と釘を刺します。多少の数値の変化があれば、ということでしょう。

手足の痛みや痺れはかなりなくなりましたが、完全になくなったわけではなく、天気などでいまだに足首は強い痛みが出たりもします。それでも、普通に仕事をし、ジムに通って体を動かし、たまに旅行に行き、という生活をしております。

私が卵巣明細胞線がんを発症した2012年ころは、ネットで調べても子宮内膜症から発症するリスクがある、という記事を探すことがまだ難しかった頃でした。ただ、治療にちゃんと通っていた事で、先生に早い段階でがんを発症していることに気づいてもらえました。それは自分にとってはラッキーな事だと思います。内膜症を患う人にそのリスクを伝えることは必要だと思います。たかが生理痛、ということで片づけてしまいがちですが、その後にリスクがある、ということを知ってほしいと思います。

先月(2014年5月)CTを撮影しましたが、とくに問題はない、という所見です。

今ジムでは手術前と同じレッスンを受けております。筋トレ系のスタジオレッスンも復帰して、それなりのウェイトのバーベルを担いでおります。病気をして何故と思うかもしれませんが、普通に生活をすることが重要だと思っているからです。無理せず普通に、それが今の自分には大事なことだと思っております。